低用量ピルを1日1錠決まった時間に内服することで、90%以上の避妊効果に加え、生理痛や貧血の軽減、生理不順やニキビ、とりわけPMS(月経前症候群)改善、ほか女性特有のガン疾患の予防などさまざまな効果を持ちます。低用量ピルは1サイクルあたりの有効成分の含有量で大きく「1相性」と「3相性」に分けられます。

トリキュラーは「3相性ピル」と呼ばれ、体内のホルモン動態に合うよう、1サイクルの内服期間にホルモンの量を3段階に調整しています。これにより、服用中の不正出血率の低下など、身体に対する負担の軽減が図られています。

不正出血などがなく、より自然な効き方が良いという方は「3相性ピル」、飲む順番の間違いが心配な方は含有量が一定の「1相性ピル」の方が分かりやすいかもしれません。どちらが良さそうかは医師にご相談下さい。

【トリキュラーの概要】
・販売名:トリキュラー21錠 ・28錠
・一般名:(有効成分)レボノルゲストレル および エチニルエストラジオール
・製造販売会社:バイエル薬品株式会社


*トリキュラー錠の後発薬はラベルフィーユ錠です。

【この薬の目的および効果は?】
・避妊の目的で処方されます。ほか、生理痛や貧血の軽減、生理不順、ニキビほかPMS(月経前症候群)改善などを目的とすることがあります。
・この薬は主に排卵抑制、ほか子宮内膜変化による着床阻害、頸管粘液変化による精子通過阻害により避妊効果を発揮します。
・経口避妊剤使用開始1年間の、飲み忘れを含めた一般的使用における失敗率は9%との報告があります。

【この薬の用法および用量は?】
飲む量は、患者の症状などにあわせて、医師が決めます。21錠、28錠タイプにかかわらず、1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って服用します。※21錠タイプでの7日間の休薬期間の代わりに、28錠タイプでは7錠分の無害なダミー薬を服用します。

【この薬の副作用は? 】
初めてピルを使い始めた1割強の方に、ご自身と低用量ピルのバランスが原因とされる少量の不正出血がみられることがありますが、4週目以降にはたいていおさまることが多いです。ほかに吐き気やむくみなどが一時的に起こることがあります。
重大な副作用は血栓症で、下肢に発症することが多く、太腿やふくらはぎに強い痛みが現れますが、ごくごく稀な症状です。
下肢の血栓症と思われる場合は直ちに、ほかの副作用を感じられた場合は医師に相談し適切な処置を受けてください。